注目IPO銘柄 -2021年6月新規上場-

今年の6月はなんと、23社が新規上場を予定しています。昨年が6社、2018, 2019年がともに11社だったことから、かぶたんでは”異例の大量上場”と表現されています。

新規上場銘柄（IPO銘柄）への投資は人気があり、価格の変動が激しいというリスクがある一方で、良い銘柄に投資することで大きなリターンを得るチャンスがあります！

この記事では、2021年6月に新規上場する注目IPO銘柄３選をまとめました。「銘柄が多すぎてどれに投資して良いか分からないよ。。」という方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです（公募価格が発表されつつありますので、時価総額とPERの部分のみ2021年6月19日に更新しています）。

IPO銘柄を選ぶ際にチェックするポイントとして一般に、オファリングレシオ、売出比率が計算されます。どちらも低い方が好ましいとされています。あまり聞き慣れないと思いますので、この記事の最後に分かりやすく簡潔に説明したいと思います。

No.3 注目銘柄

2021年6月の注目IPO銘柄No.3はワンダープラネット（4199）です。

ワンダープラネットは、スマートフォン向けにアプリやゲームの企画・開発・運営などを手掛けています。ジャンプチヒーローズをはじめ、たくさんのスマートフォン向けゲームを開発しています。

スマホ向けゲームのシェアは拡大傾向であり、ヒット作品が開発されれば、大きな利益が期待できると思います。オファリングレシオが低い点も良いと思い、No.3として選びました。

No.2はステムセル研究所（7096）です。ステムセル研究所は再生医療を目的に、さい帯血の分離・保管を行う細胞バンク事業を手掛けている会社です。

さい帯血は、お母さんと赤ちゃんをつないでいるへその緒や胎盤に含まれている赤ちゃん自身の血液で、さい帯血には「幹細胞」がたくさん含まれています。赤ちゃんが十分な治療法のない病気にかかったときに備えて、さい帯血から細胞を分離し、保管センターに保管することができます。

オファリングレシオが低く市場への株式の供給が少ないことも良い点ですが、何よりも幹細胞の保管により赤ちゃんの病気に備えることが出来るのは素晴らしいことであり、今後需要がどんどん拡大することを期待して、No.2に選びました。

そして23銘柄のうちで最も注目したい銘柄 No.1としてペイロール（4489）を選びました！ペイロールは給与計算業務などのアウトソーシングを主な事業内容としている会社です。

給与計算・労働・社会保険関連の業務をペイロールに委託することで、ユーザーは大幅なリソースの削減・事業の効率化を実現することが出来ます。

オファリングレシオ、売出比率は一般的に30%以下が望ましく、PERは10倍を超えると割高（事業内容による）と言われていますので、株式市場への株式の供給という面ではあまり良いとは言えませんが、事業内容が明確であり、需要が非常に大きいと推測されるため、No.1として選びました。

最後に、この記事で登場した、オファリングレシオ、売出比率、公募価格から計算するPERの３つについて簡単に説明したいと思います。

オファリングレシオ＝（公募株数+売出株数（OA含む））/ 上場時発行済株式総数 ×100

オファリングレシオ：発行される株式の総数から、市場に供給される割合。供給量が多すぎる（オファリングレシオが高すぎる）と売圧になって株価が上がりにくい場合がある。
公募株数：公募として投資家に供給される株数。IPOとして抽選に申し込んで当選した投資家に”公募価格”で供給される。
売出株数：既存の株主（社長、取締役、ベンチャーキャピタルなど）が放出する株数。上場の報酬等として放出されることが多い。
OA：オーバーアロットメントの略。上場後、投資家からの需要が大きいときに過熱感を抑えるために供給される売出株の一部。たいてい供給されるので売出株数に含める。